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おううほくぶのせっきじだいぶんかにおけるこだいシナぶんかのえいきょうについて
奥羽北部の石器時代文化における古代シナ文化の影響について
喜田 貞吉
「民族 第二巻第二号」1927(昭和2)年1月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 9,885 字 · 20 页
特別の石器時代文化が発達しておったかに想像せられるためであった。これらの進歩したる文化は、この地方においてのみたまたま出現したと解するよりも、ある他の進歩したる外来文化の影響を受けて、これがために促されたと解するを至当と信ずるのである。
奥羽北部地方の土器には、実際優秀なる地方色があらわれている。それを古くは亀ガ岡式などと呼んでいたが、近ごろ鳥居〔(龍蔵)〕博士一派の考古学者は、これを出奥式と呼んでおられるようである。それは出羽奥州との意味か、出羽と今日の陸奥とを並称したものか、あるいは出羽の奥地との意味か、その命名の真意はこれを諒解するに苦しむが、事実は青森県を主なる地方として、秋田県、岩手県の地方に及んでいるもので、山形県、宮城県あたりまで南下すると、よほど様子が変って来るのである。さればこれを出羽奥州といっても、出羽陸奥といっても、あるいは出羽の奥といっても、実際の地域を示すには不十分である。そこで自分は、これに対して、津軽式の名を命じたいと思う。ただに今の津軽地方がその主要地域であるばかりでなく、その発見範囲はほぼ古えの津軽蝦夷の住地に当るものであるからである。