轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

じょせい

女婿

佐々木 邦

「主婦之友」1925(大正14)年9月~11月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 20,954 字 · 43 页

青空文庫

しかしそれは長い月日には自分の指導によって矯正出来ると清之介君は高を括っていた。

「妙子さん」

「何あに?」

「…………」

「何あに? ニヤ/\笑ってばかりいて」

「丸髷よりは……無論丸髷も結構ですが、些っとあの聖徳太子は如何ですか?」

「ホヽ、聖徳太子は好かったわね。あなた!」

「何ですか?」

「私もお願いがあるのよ。私、明日お昼から日本橋の叔母さんのところへ上りますから、会社のお帰りに迎いに寄って下さらない? あすこからブラ/\銀座へ出て、何処かで晩御飯を戴きましょうよ」

「それも宜いでしょう」

「少し早目に来て下さいよ。何なら三時頃にね」

「えゝ、何とか都合をつけましょう」

と清之介君は快く応じた。女婿でなくても細君の為めには時折早引ぐらいはする。殊に文明国の紳士は皆女房の言いなり次第になる。それは兎に角翌日会社の帰りに叔母さんの家へ伺候すると、妙子さんが耳隠しどころか洋装をして待っていてくれたのには、清之介君、悉皆嬉しくなって、家つきの娘必ずしも話せないことはないと思った。

こんな具合で新婚の数月が楽しく過ぎて行った。清之介君は時折妙子さんの自我的なのにクサ/\することがあっても、良人としては充分立てゝ貰っているから、先ず以て不満は感じなかった。