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がっこうきょういくにおけるとしょかんのりよう
学校教育における図書館の利用
佐野 友三郎
「帝国教育 第四一〇号」1916(大正5)年9月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 8,251 字 · 16 页
一
「学校の教育は如何に完備し充実すとも、米国のごとき国柄に在りて民衆の需要を充たすに足るべしとは想われず。されば在学中も、卒業後も、不断の読書をもってこれを補充せざるべからず。この補充的読書は、すべての民衆に、無料なる選択宜しきを得たる集書あるにあらざれば充分なる能わず、指導もまた能く行わるべきにあらず。」
「カーネギー氏その他の援助により最近二十五年間に図書館設置の進歩顕著なりしに拘らず、合衆国民の大多数は今なお依然として相当の集書に接すること能わず、人口二万五千以上の都市の大多数と二万五千以下の都市の多数とは、優良の公共図書館を有すれども、これら図書館の大多数は都市の区域内または附近郊外在住の民衆の用を弁ずるのみ、小町村及び郊外在住者の大多数は今なお図書館の便宜を有することなし。巡回文庫は全国を通じて到る所に活動すれども、遂に不動公共図書館自体の用を弁ずること能わず。」
「今日の急務は郡庁所在地に郡立図書館を設け郡内各町村と各公立学校とに分館を設くるに在り。図書館発展上、我等の今後採るべき方策はこの種の図書館を普及せしむるに在り。農民のために図書館を設け、または都市の図書館を農民のために開放せんとする運動の、従来閑却せられたるは怪しむべし。