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うちゅうのまいご
宇宙の迷子
海野 十三
「少年クラブ」1947(昭和22)年4月~10月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 14,497 字 · 29 页
「書いてある。――弧状オーロラは高度百二十キロないし百八十キロの空間に発生する。また幕状オーロラは、さらに高き場所に発生し、その高度は三百キロないし四百キロである――とさ」
「ふうん。ぼくたちはとうとうオーロラの国まで来たんだね。ゆかいだねえ」
しんぼうくらべ
オーロラの国も、いつしか通りぬけて、宇宙旅行の沿道のながめは、いよいよ単調で、たいくつなものとなってきた。
なぜなら、空はどこまでいっても、うるしをとかしたようにまっ黒で、その黒い幕のところどころに針でついたような穴があって、それがきらきらと光っている大小無数の星である――という風景が、いつまでたってもつづくのであった。なんのことはない、無限にながく夜がつづいているようなものだ。
ただ、ふつうの夜には見られないものが二つあった。
その一つは、まっくらな大空に、よくみがいた丸鏡のような太陽がしずかに動いていくことだ。それはふしぎなものだった。ぎらぎらとかがやいている太陽にはかわりがないんだが、しかしあたりはまっくらな夜の世界だ。なぜ太陽はあたりの空を明るくしないのであろうか。いきおいのおとろえた太陽。