轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

あんごしんにほんふどき

安吾新日本風土記

坂口 安吾

02 第一回 高千穂に冬雨ふれり≪宮崎県の巻≫

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 17,371 字 · 34 页

青空文庫

それもまた土地柄でそれだけ独特の土地風があって一概に甲乙はつけがたいが、日向の人々が自分たちの古墳群を過大に考えすぎるのにくらべて、群馬の人々が全然古墳なぞ念頭におかないのはおもしろい対照である。

日向の諸地方を旅行すると、たとえば神武天皇生誕の地とつたえられる狭野神社の宮司は、あいにくこのあたりには古墳が少いので、と云って残念がっておったし、また高千穂の町では、この山中には古墳がたくさんあります、この奥の米良にも集団的にあります、と云って威張っていた。とにかく自分の村に古墳があるかないかということが自慢のタネになるという土地風は珍しい。私がそれを訊いたわけではないのに、彼らのお国自慢が自然そこへ行くのである。もっともそれは古来からのことではないらしい。大正初年に日向の古墳群の大調査があって、考古学的に歴史を大修正をするような方法が確立した。その影響が土地の自慢、再評価ということになって宿の客ひきまでがおらが村の古墳の自慢をすることになったらしいが、しかしその素地は日向古来のものなのだ。たとえば群馬なぞではどんなに古墳の調査が行われてもそんな気風が新しく現れる見込みはないのである。