轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
いえ
家
島崎 藤村
01 (上)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 126,748 字 · 254 页
愛する娘のお雪が、どういう壮年と一緒に、どういう家を持ったか、それを見ようとして、遙々遠いところを出掛けて来たのであった。
「先ずこれで安心しました」
と老人はホッと息を吐くように言った。
南向の部屋の柱には、新しい時計が懸った。そして音がし出した。若夫婦へ贈る為に、わざわざ老人が東京から買って提げて来たのである。これは母から、これは名倉の姉から、これは※の姉から、と種々な土産物がそこへ取出された。
煤けた田舎風の屋の内を見て廻った後、老人は奥の庭の見える座敷に粗末な膳を控えた。お雪やお福のいそいそと立働くさまを眺めたり、水車の音を聞いたりしながら、手酌でちびりちびりやった。
「何卒もうすこしも関わずに置いて下さい。私はこの方が勝手なんで御座いますから」
と老人が言った。何がなくともお雪の手製のもので、この酒に酔うことを楽みにして来たことなどを話した。
三吉は炉辺へお雪を呼んで、
「何かもうすこし阿爺さんに御馳走する物はないかい」
「あれで沢山です」とお雪が言う。
「こんな田舎じゃ何物も進げるようなものが無い。罐詰でも買いにやろうか」
「宜う御座んすよ。それに、阿爺さんは後から何か持って行ったって、頂きやしません」