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からすうりのはなとが

寺田寅彦随筆集 第三巻

寺田 寅彦

寺田寅彦『寺田寅彦随筆集 第三巻』。同一底本的分册已合并为一书。收入:からすうりの花と蛾、火山の名について、日常身辺の物理的諸問題、量的と質的と統計的と、物理学圏外の物理的現象、ロプ・ノールその他、青衣童女像、カメラをさげて、連句雑俎、ラジオ・モンタージュ、青磁のモンタージュ、読書の今昔、映画の世界像、「手首」の問題、映画雑感(Ⅰ)、生ける人形、映画芸術、音楽的映画としての「ラヴ・ミ・トゥナイト」、俳諧の本質的概論、夏目漱石先生の追憶、田丸先生の追憶。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 213,804 字 · 425 页

青空文庫

とは五句目に当たる。『そらまめの花』の巻の「すたすた」と「そよそよ」は四句目に当たる。『梅が香』の巻の「ところどころ」と「はらはら」も四句目である。もちろんこれには規約的な条件も支配していると思われるが、心理的にこれらの口調が互いに相吸引していることは争われない。これはおそらく統計学的にも証明し得られるであろうと思う。

数字と数字との連想も半ば内容的であるが半ばは音調的の口移りから呼び出されるらしい。たとえば『そらまめの花』の巻には「七夕」の七の字があるだけで本来の「数字」は一つもないのに、『八九間』の巻には「小鳥一さけ」にすぐ続いて「十里あまり」が来る。『振り売りの』の巻にある「二十八日」から八句目に「七つさがり」があり、すぐ続いて「五十石取り」があり、ずっと離れて「四つのかね」と「三月」がある。その他『鉄砲の遠音』の巻に「なまぬる一つ」と「碁いさかい二人」と続くような例ははなはだ多い。もちろんこれに関しても何かの規約はあったかもしれないが本来は心理的の立場から説明さるべき現象である。

以上は主として前句と後句の間の関係だけについての考察であったが、三句目四句目等に及ぼす連想の影響についても考うべき事ははなはだ多い。