轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

からすうりのはなとが

寺田寅彦随筆集 第三巻

寺田 寅彦

寺田寅彦『寺田寅彦随筆集 第三巻』。同一底本的分册已合并为一书。收入:からすうりの花と蛾、火山の名について、日常身辺の物理的諸問題、量的と質的と統計的と、物理学圏外の物理的現象、ロプ・ノールその他、青衣童女像、カメラをさげて、連句雑俎、ラジオ・モンタージュ、青磁のモンタージュ、読書の今昔、映画の世界像、「手首」の問題、映画雑感(Ⅰ)、生ける人形、映画芸術、音楽的映画としての「ラヴ・ミ・トゥナイト」、俳諧の本質的概論、夏目漱石先生の追憶、田丸先生の追憶。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 213,804 字 · 425 页

青空文庫

青磁のモンタージュ

「黒色のほがらかさ」ともいうものの象徴が黒楽の陶器だとすると、「緑色の憂愁」のシンボルはさしむき青磁であろう。前者の豪健闊達に対して後者にはどこか女性的なセンチメンタリズムのにおいがある。それでたぶん、年じゅう胃が悪くて時々神経衰弱に見舞われる自分のような人間には楽焼きの明るさも恋しいがまた同時に青磁にも自然の同情があるのかもしれない。

故夏目漱石先生も青磁の好きな人間の仲間であったが、先生も胃が悪くて神経衰弱であったのである。先生は青磁の鉢に羊羹を盛った色彩の感じを賞したことがあったように記憶する。

青磁の皿にまっかなまぐろのさしみとまっ白なおろし大根を盛ったモンタージュはちょっと美しいものの一つである。いきのよいさしみの光沢はどこか陶器の光沢と相通ずるものがある。逆に言えば陶器の肌の感触には生きた肉の感じに似たものがある。ある意味において陶器の翫賞はエロチシズムの一変形であるのかもしれない。

青磁の徳利にすすきと桔梗でも生けると実にさびしい秋の感覚がにじんだ。あまりにさびしすぎて困るかもしれない。

青磁の香炉に赤楽の香合のモンタージュもちょっと美しいものだと思う。