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しょうじょじごく

少女地獄

夢野 久作

「少女地獄」黒白書房、1936(昭和11)年3月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 105,174 字 · 206 页

青空文庫

それから私はその日の正午頃になってヘトヘトに泣き疲れたまま、寝床に入りました。アダリンを沢山に服んで、青褪めた二人の妹に見守られながらグッスリと眠ってしまいました。このままで死んでしまえばいいと思いながら……。

その翌る日の三月二十二日は、私たち二十七回卒業生の、校長先生に対する謝恩会が催される日でした。

ああ謝恩会……私に取って何と言うミジメな、悲しい、恐ろしい謝恩会でしたろう。

私はまだ睡眠剤から醒め切れないような夢心地で、死ぬにしても生きるにしても、どちらにしても考えようのないような考えを、頭の中一パイに渦巻かせながら、今一度、母校の正門を潜りました。

もう一度校長先生のお顔を見たい。どんな顔をなすって私を御覧になるか……と……それ一つを天にも地にもタッタ一つの心頼みにして……。

いつもの通り古ぼけたフロックコートを召して、玄関に立ってお出でになった校長先生は、やはりいつもの通りに、私を御覧になるとニッコリされました。それは平常の通りの気高い、慈悲深い校長先生のお顔でした。

「……やあ……甘川さんお早よう。貴女にちょっとお話がありますがね。