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しょうねんれんめい
少年連盟
佐藤 紅緑
「少年倶楽部」1931(昭和6)年8月号~1932(昭和7)年6月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 110,920 字 · 219 页
悪漢どもの足音は東のほうへ遠ざかった。ケートはがばと起きた。そしてよろめく足をふみしめて、すばやく森のなかへ逃げた。悪漢どもに発見されれば命がない、こう思うと足のつづくかぎり、息のつづくかぎり歩いた。空腹と疲労でもう一歩も歩けなくなった。彼女は昏倒した。
奇々怪々のケートの物語はおわった。一同は驚愕と危懼の念にあおくなった。七人の凶暴無慚の悪漢が、いまこの島を徘徊している。かれらは人を殺すことは草をきるよりもよういに思う者どもである。もしこの左門洞を知ったら、かならずこれを占領し、奴隷のようにこき使い、命令にそむけば銃殺するであろう。こう思うと、生きた心地もない。わけて富士男が心配したのは、ドノバン一行の四人の運命である。
「ドノバンらがあぶない! 早くこの洞にむかえねば心配だ」
と富士男がいった。
かれらは悪漢どもの上陸を知らないであろう。発見されたら地獄の患苦が、口をひらいて待っている。
「そうだ、早く知らせねばならない」
とゴルドンがいった。
「ドノバンとは?」
とケートがいった。
「ぼくらの友だちです」
とゴルドンがいった。
「ああかわいそうに、悪漢どもにみつかったらどうしましょう」