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しょうねんれんめい
少年連盟
佐藤 紅緑
「少年倶楽部」1931(昭和6)年8月号~1932(昭和7)年6月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 110,920 字 · 219 页
ねらいたがわず弾丸は海蛇の胸にあたった。海蛇はよろよろとよろめきながら、舟のなかへころげこんだ。これより先に舟に逃げこんだブランドとブルークは、海蛇を舟に入れるやいなや、むこう岸をさしてこぎだした。
とつぜん、天地もさくるばかりのごうぜんたる音がおこって、洞の口に煙がぱっととんだかと思うと、三悪漢をのせたボートは、木の葉のごとくひるがえって矢をいるごとき早瀬に波がぱっとおどるとともに、三人のすがたは一起一伏、やがてようようたる水の面、ニュージーランド川は、邪悪のむしろをしずかにのんでしまった。
物置きの洞にすえつけた大砲をうったのは、モコウであった。それもこれも一しゅん時のできごとである。息きれぎれに走り集まった一同は、ただぼうぜんと気抜けがして、たがいにことばもなかった。
「これで悪漢全滅だ」
と富士男はいった。
「いや、全滅じゃない。だちょうの森でとり逃がしたロックとコーブがのこっている」
とイバンスがいった。
「ともかくぼくらはドノバンを迎えにゆかなきゃならん」
富士男はこういって足をかえした。一同はそれにしたがってもとの路へ帰り、ドノバンのたんかをになって洞へ帰ると、残りの少年たちはホーベスを洞へ入れて、ドノバンと同じく床の上に安臥せしめた。