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いけぶくろのみせ
山之口貘詩文集
山之口 貘
山之口貘『山之口貘詩文集』。同一底本的分册已合并为一书。收入:池袋の店、沖縄帰郷始末記、おきなわやまとぐち、声をあげて泣く、詩とはなにか、装幀の悩み、つまり詩は亡びる、夏向きの一夜、野宿、暴風への郷愁、私の青年時代、ダルマ船日記、チャンプルー。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 44,477 字 · 93 页
ファンク博士はその手記で、仕方がないということを、日本人の特長として挙げていたようだ。
この時代が、食えない時代であるということを、ほんとうに自覚しているならば、食う覚悟、それは僕みたいにつらの皮を厚くしてまでも持たねばならぬ覚悟なのだ。そうして文学は、日本の文学が気に入らないなら、さしあたり外国の文学を真似てもよろしい。が舐めさせるだけにでも値するような、なるべくは真似もばれない位の文学を生産するという覚悟で、持つ覚悟も健康な覚悟を持ちなおしたらどうであろう。
詩は亡びる。と菊池寛氏が言ったので、詩人達の間に騒がれた。小学生が言ったのなら、振り向くものもなかったろうに、菊池寛氏が言ったというので騒がざるを得なかったわけなのだ。
詩が亡びるということは、人間が亡びるということをも言わなくては用をなさない言い方である。詩が亡びることは考えられて、人間が亡びるということを考えられないとすれば、詩が亡びるということの論拠が薄弱である。
人間に死ということがある。死ということは個人の現象であって、人類の現象としての結論ではない。だから死んでしまうのは昔から今に至るまで個人ばかりが死んで来たのであるし、なお、将来もどこまでも個人にだけ死は現象するが、人類は地球といっしょにどこまで行くものか解らない。