轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
くずれるおにかげ
崩れる鬼影
海野 十三
「科学の日本」博文館、1933(昭和8)年7月~12月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 34,100 字 · 69 页
偏光作用がうまく行ったらネ」
「偏光作用といいますと」
「この硝子器の中に、ルナ・アミーバーが居るのです。この中をすっかり真空にして、こっちの方から偏光をかけてやると、肉眼でも見えてくるのですよ」
「こいつはどうして捕ったんでしょうネ。大変強い動物でしたのに」
「動物じゃなくて、植物という方がいいかも知れませんよ。――弱っているわけは、あの硝子窓を通るときに、外皮を大分引裂いたので、地球の高い温度がこたえるのです。そしてこのルナ・アミーバーは、兄さんを胴締めにしていた奴です。あのとき此奴は、兄さんに苦められたのです。兄さんは護身用に、携帯感電器をもっていらっしゃる。あの強烈な電気に相当参っているところへ、あの硝子の裂け目へつっかかったんで、二重の弱り目に祟り目で、沼の中へ落ちこんだまま、匍い上りも飛び上りも出来なくなったんですよ。つまり荘六君と民彌君とのお二人が、この怪物を捕えたも同様ですネ」
私はそのとき、目に見えぬルナ・アミーバーと闘ったことを思いだしました。
「この一匹の外はどうしたのですか」
「もう月の世界へ逃げかえったことでしょう。今夜月が出ると、その天体鏡でのぞかせてあげましょう」