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こうじょうさいぼう
工場細胞
小林 多喜二
小林多喜二『工場細胞』。同一底本的分册已合并为一书。收入:工場細胞、独房、母たち。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 91,234 字 · 184 页
――「産業の合理化」は本当の目的を別なところに持っていた。それは「企業の集中化」という言葉で云われている。中や小のゴチャ/\した商工業を整理して、大きな奴を益々大きくし、その数を益々少なくして行こうというのが、その意図だった。
で、その窮極の目的は、残された収益性に富む大企業をして安々と独占の甘い汁を吸わせるところにあった。そして、その裏にいて、この「産業の合理化」の糸を実際に操っているものは「銀行」だった。
例えば銀行が沢山の鉄工業者に多大の貸出しをしている場合、自分の利潤から云っても、それ等のもの相互間に競争のあることは望ましいことではない。だから銀行は企業間の競争を出来るだけ制限し、廃止することを利益であると考える。こういう時、銀行はその必要から、又自分が債権者であるという力から、それ等の同種産業者間に協定と合同を策して、打って一丸とし、本来ならば未だ競争時代にある経済的発展段階を独占的地位に導く作用を営むのだ。――合理化の政策は明かに「大金融資本家」の利益に追随していた。
毎月三田銀行へ提出する「業務報告」を書かせられている笠原は、資本関係としての「銀行と会社」