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しをうしないたるわれわれ

師を失いたる吾々

伊藤 左千夫

「心の花 第五卷第十一號」大日本歌學會、1902(明治35)年11月1日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 1,552 字 · 4 页

青空文庫

境涯、なまけては居られ申さず候、自動的と自由行動とは違申候

(一) 先生が数年に渡れる製作及び選評の跡に見て、前後を比較し進歩変化の様を充分に考量し、就中晩年変化の跡は最も細心に研究して、先生が微細とする所をも探求せざるべからず、

(二) 美術文学に関する書籍はもちろん哲学宗教に渡り、大に古今の書籍を読究せざるべからず、自ら松明を作る、必ずこの方法に拠らざるべからず、

一人にして製作と批評とをかねたる大偉人を師とせる吾々がいかに幸福なりしか、この偉人を失いたる吾々がただ悲嘆して止むべきか、落胆失望して止むべきか、大偉人の門下たる名を汚すようのことあらば何の面目あって世に立たるべきか、僕不敏といえども貴兄の奮励に従い吾生のあらん限り事に従わんことを神かけて誓約可致候、末文に今一語申添たきは、以上の二ヶ条より辛じて松明を得て針路を探り候ともいかにして吾々の満足する批評者を得申すべき、このことについては失望の嘆声を発するのほか何らの考も浮び申さず、嗚呼、吾々は常えに批評者を得ることあたわざるか、貴兄の意願くは聞くことを得ん、妄言多罪