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はいとうだいのかいちょう
廃灯台の怪鳥
山本 周五郎
「少年少女譚海」博文館、1938(昭和13)年7月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 8,578 字 · 18 页
新田快青年の活躍、発見された白い粉
恐ろしい叫び声も聞きました。襲いかかられて傷も受けました。いま思っても恐怖で体が竦みます……然し、然し僕には信じられない。こんな奇怪な事が有る筈はないと思います。僕は真実を突止めたいのです。例え僕一人でも踏止ってやります」
新田は拳を固めて云った。
新田快青年の活躍、発見された白い粉
「よく云った、新田君!」
博士はつと新田の手を握りながら、
「私も立退くのは心外なのだ。こんな怪談めいた事件に負けて、折角の研究を中止するのは科学者として最大の恥辱だ。私も君と一緒に此処へ残ろう」
「あたしだって帰りはしないことよ」
「無論、僕もいます!」
桂子も北村も堅い決意を示しながら云った。――新田は微笑して、
「斯う気が揃えば何よりです。それでは少し眠りますからどうか皆さんもお引取り下さい。気分も直りましたから」
「そうか、では我々ももうひと眠りしよう」
そう云って博士たちは出て行った。
新田青年は再び寝台に横わり、静かな気持で事件を考え直してみた。――幾ら考えても、然しそれは謎のまた謎である。
――慥にあの怪鳥が立っていた。そして翼をひろげて跳掛って来た。奇怪な叫び声もはっきり耳に残っている。