轻松读懂日语经典作品
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かいとうおう
怪塔王
海野 十三
「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1938(昭和13)年4月8日~12月4日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 167,635 字 · 337 页
めきめきとまた高い音がしましたが、果して檻と床との隙間は、さらに五センチほども広がりました。しめたと帆村は勇敢に、檻の下に頭を入れました。
5
帆村探偵は一生懸命です。
檻と床との隙間に、顔を横にして入れると、うまく向こうへ頭がでました。しかしとたんに胸のところで支えました。
「一彦君、もっとしっかり」
一彦少年の腕はもう折れそうでした。しかしここで帆村を檻の外に出さなければとおもい、うんと腰に力を入れて、ええいと丸太ん棒をもちあげました。
帆村の体はまたすこし向こうへ出ましたが、こんどは帆村おじさんのお尻が支えてしまいました。
一彦は、このときあまりに腕がぬけそうなので、ちょっと力をゆるめた拍子に、鉄の檻は正直に下りました。
「あ痛い。ああっ――」
帆村おじさんはお尻をはさまれて、悲鳴をあげました。六十二キログラムもあるおじさんのお尻ですから挟まれて痛いのもむりありません。こんなことなら、もっと痩せっぽちに生まれてくればよかったと思いましたがもう間にあいません。
おどろいたのは一彦です。
丸太ん棒を肩にあてて、ええいやっと力を入れますと、とたんにぽきりと音がして、鉄の檻は、がたんとはげしく床にぶっつかりました。