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はせくらじけん

支倉事件

甲賀 三郎

「読売新聞」1927(昭和2)年1月15日~6月26日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 204,697 字 · 406 页

青空文庫

問 証人は貞子より直接支倉の為め強姦されしや否やを聞かなかったか。

答 病状として、病み歩行困難なる事を聞きましたけれども、支倉にどうされたかを貞子より直接聞きませんでした。

問 幾日間預かったか。

答 入院するまでの間ですが日数は覚えません。

問 貞子はいつまで病院へ通ったか。

答 九月二十六日と思います。朝八時か九時頃病院へ行くと申して私方を出ました。

問 貞子は当時十六歳であったか。

答 そうでした。大きさは普通でした。病気に罹った為か少し痩ていました。

問 貞子のいなくなった日如何なる服装で出かけたか。

答 着物は判然しませぬが、帯は覚えて居ります。既ち帯の片側は黒の毛繻子にて片々はメリンス中形で、色は紫か濃い鼠か判然しません。帯の巾は男帯より少し広いので五、六寸位と思います。矢絣の単衣の着物であったかも知れません。

古我判事は中田かまを退廷させると、貞子が通っていた高町病院長高町氏を呼び入れた。判事は服装につき聞きたゞしている。

問 最後に貞子が証人方へ来た頃どんな服装を致して居ったか。

答 覚えて居りません。

問 証人は神楽坂警察署に於て頭蓋骨を見せられたか。