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どうじ
文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子
室生 犀星
室生犀星『文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子』。同一底本的分册已合并为一书。收入:童子、ゆめの話、あじゃり、蛾、幻影の都市、香爐を盗む、三階の家、しゃりこうべ、天狗、童話、後の日の童子、不思議な国の話、不思議な魚、みずうみ。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 177,454 字 · 357 页
なぜかと申しますと、そのことに話が向くと阿闍利さまは何か悲しそうになさいます。お顔がいつになく曇ってまいるような気がいたすのでございます。それゆえわたくし始め村の者らも唯一人として童子のことをお尋ねしなくなりました。
秋の終りころに例によってわたくしはお山へのぼりました。そして童子が僅かな間に見違えるくらい大きくなられたのに驚きました。足や手は大きく強そうでお顔の色も、始めて入らしった時とは違って立派になりました。阿闍利さまは童子に茶を汲ましたりして大へん楽しそうに見えましたがどういうものか、これまでのようによくお話をなさるということがなく、わたくしが訪ねて行ったことをお厭いになる容子が窺えました。いいえ、それはわたくしの気のせいではございません。物をおたずねしても何となくお返事が物憂そうに見受けられるのでございます。それ故、わたくしは何時もならばゆっくりとお話を伺いするのでございましたけれど、すぐ下山することに致しました。
それでも阿闍利さまは山の中腹まで見えられ、何か気にすまぬげな顔いろで、ふとこんなことをいわれました。
「何もおかまいしませんでした。