轻松读懂日语经典作品
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あたらしきシベリアをよこぎる
新しきシベリアを横切る
宮本 百合子
「女人芸術」1931(昭和6)年1月、2月号
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 12,232 字 · 25 页
――あなた日本茶、知っているの? 青いんですよ、日本の茶、砂糖なしで飲むの。
――知ってますとも! よく知ってる、中央アジア=タシケントにいた時分始終のんでいました。
あっちじゃいつも青い茶を飲むんです、暑気払いに大変いいんです。
小さいカンの底に少し入っているまんま持って行ったら、手のひらへあけて前歯の間でかんだ。
――これはありがたい! いい茶ですね、本物の青茶だ。
十一月四日。
ウラジヴォストクへいよいよ明日着きはつくが、何時だか正確なことが分らない。午前二時頃かもしれない。然し五時頃かもしれないんだそうだ。昨夜、Y、気をもんで、若し午前二時に着くのならホテルへ部屋がいる。ウラジヴォストクの某氏へ電報打とうと云って、頼信紙に書きまでしたが、大抵五時だろうと云う車掌の言葉に電報は中止した。
――明日どうせせわしいんだから、ちゃんと今日荷物しとかなけりゃいけない。
連絡船は十二時に出る。一週間に一度である。
或るステーションを通過し構内へさしかかると、大きな木の陸橋が列車の上に架けられているのを見た。それは未完成でまだ誰にも踏まれない新しい木の肌に白い雪がつもっている。