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しんのあいこくしん

新渡戸稲造論集

新渡戸 稲造

新渡戸稲造『新渡戸稲造論集』。同一底本的分册已合并为一书。收入:真の愛国心、武士道の山、平民道、我が教育の欠陥、教育の目的、今世風の教育、人格の養成、人格を認知せざる国民、国際聯盟とは如何なものか、女子教育に就て、東西相触れて、イエスキリストの友誼、デモクラシーの要素、教育家の教育、自由の真髄、民族優勢説の危険、ソクラテス、「死」の問題に対して、教育の最大目的。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 94,620 字 · 196 页

青空文庫

平民道は武士道の延長

然るに今日は武士道といえば誰一人この字の使用を疑うものはない。元来武士道は国民一般に普遍的の道徳ではなく、少数の士の守るべき道と知られた。しかし武士の制度が廃せられて士族というのはただ戸籍上の称呼に止る今日には、かくの如き階級的道徳は踏襲すべくもない。これからはモー一層広い階級否な階級的区別なき一般民衆の守るべき道こそ国の道徳でなくてはなるまい。また国際聯盟なんか力説される世の中に、武に重きを置く道徳は通用が甚だ狭い。また仮りに国際聯盟が出来ないにしても武に重きを置かんとするよりは、平和を理想としかつ平和を常態とするが至当であろう。しかのみならず先に言う如く士は今日階級としてはない、昔の如く「花は桜木、人は武士」と謳った時代は過ぎ去って、武士を理想あるいは標準とする道徳もこれまた時世後れであろう。それよりは民を根拠とし標準とし、これに重きを置いて政治も道徳も行う時代が今日まさに到来した、故に武に対して平和、士に対して民と、人の考がモット広くかつ穏かになりつつあることを察すれば、今後は武士道よりも平民道を主張するこそ時を得たものと思う。

平民道は武士道の延長