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しんのあいこくしん
新渡戸稲造論集
新渡戸 稲造
新渡戸稲造『新渡戸稲造論集』。同一底本的分册已合并为一书。收入:真の愛国心、武士道の山、平民道、我が教育の欠陥、教育の目的、今世風の教育、人格の養成、人格を認知せざる国民、国際聯盟とは如何なものか、女子教育に就て、東西相触れて、イエスキリストの友誼、デモクラシーの要素、教育家の教育、自由の真髄、民族優勢説の危険、ソクラテス、「死」の問題に対して、教育の最大目的。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 94,620 字 · 196 页
民主主義を誤解した危険
何れの説によらず、それからそれと本を求むれば何処までも遡ることが出来る。隅田川の水源は果して何処にあるかといえば、武蔵野の奥深く進み行きてチョロチョロの小川を指摘するを得る。なお進めば落葉の下を潜る露の雫をも名けて河といえるようなもので主義の本などいうことも、殆ど言葉の巧なる用法によりて如何ようにも説明されるけれども、実際今日に行わるる民主主義の社会の原動力となりあるいは政治の運動となって現われたのは仏蘭西革命以来といわざるを得ない。少くとも仏蘭西革命なる現象によりて民本主義なる一の主義が世界に知られたというて宜かろう。今日民本主義を説く者は仏蘭西革命の知識なくしてはこれを明にすることは出来まい。
民主主義を誤解した危険
そこで仏蘭西革命で盛に唱導された主義は何かといえば、第一自由、第二平等、第三親睦である。この中でも最も重をなしたのは自由の思想である。この思想は仏人固有のものといわんよりも寧ろ英国より輸入されたものの如き感もある。然らば英人は何処からこれを得たかといえば、これまた談が如何にも学校の講義のようになって、僕が本誌の余白を藉りて日頃説けることとは趣を異にする故これを略すとして、とにかく仏蘭西革命に於て唱えられた自由なるものは、もとは英国民族の固有なりとは学者の教ゆるところである。