轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

にほんのみんしゅうと「にほんてきなるもの」

日本の民衆と「日本的なるもの」

戸坂 潤

「改造」1937(昭和12)年4月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 8,821 字 · 18 页

青空文庫

そこで私は一つの疑問を有っているものだ。なぜ人々は「日本的なるもの」という風にばかり云って、「日本民衆的なもの」とは云わないのであるか。日本的なものは即ち又民衆的なものではないか、日本民族の文化的伝統と云い、血統と云い、民衆の内にあるものではないか、日本的なもの即ち又日本民衆的なものであることは、初めから判り切ったことではないか、とそう云うかも知れない。だがでは一体その民衆と云うものは何なのか、民衆と諸君が好んで呼んでいるものはどういうものを指しているのか、と一歩問題を進めなくてはならぬ。併しそれはまあ後にして、日本的なものを検出すると称して人々のやっている処を見ると、夫が万葉の直観的豊醇であったり、或いは又源氏の「もののあわれ」であったり、そうかと思うと中世的な武士道であったり、徳川期の義理人情であったり、であって、その止め度のない日本的なものの定性分析の無意味さは別としても、一向それが現代の日本の民衆とつぎ合わされていないのである。日本の民衆が問題になるからには、要するに現代の吾々日本民衆が問題になるのでなければなるまい。日本的なもののスコラ的定義ならば、歴史からあれこれの特色を云わば好みに従って取って来ることも出来ようし、またそのバラエティの最大公約数のようなものでも好かろうし、乃至は思い切って