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にほんしゅっぱんきょうかいろん

日本出版協会論

嶋中 雄作

「中央公論」1948(昭和23)年9月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 8,985 字 · 18 页

青空文庫

しかし業界再建の途上においてそうも言ってはいられないから、個人的感情は棄てて協力出来るものなら協力してと思ったのであるが、肌合いの違うせいもあろうが、どうもかれらのすることが腑に落ちない。一体かれらは何を望み、何をしようとしているのか、到底私には理解が出来ないのである。ただいたずらに自分たちだけを優越せる地位に置き、業界に対して絶対的、専制的な支配力を揮わんとして、そのためには、いかなる形においてか握った権力を放すまいともがいている……その有様は傍から見ると気の毒なくらいである。こういう有様では、心ある者や気の弱い者は寄り附かないのが当然で、寄り附くものは一種の野心家か、漁夫の利を得ようとする一味徒党か、特殊の利害関係を有する者に限られて来るのはまたやむをえないといわねばならない。

私ははっきり言いたい。――日本出版協会は戦後一度解体して新たに再建されなければならなかったのだ――と。これを要するに、日本の出版文化行政というものは用紙割当行政であって、その方法は個々の出版物の内容を検討して甲乙丙丁等に頒ち、その等級に応じて紙の割当を決定したものである。