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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
17 その十六 家族は六人・目一ツ半
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 21,745 字 · 44 页
そのオカネが殺されて、残った目玉はたッた一ツ。目玉のない連中のことですから、何をきいても雲をつかむようらしいですな」
「縁の下に壺が隠されていたこどは、一同が知っていたのですか」
「さ、それですが、あとの五人は一人もそれを知りません。主人の銀一すらも知らなかったと申しております」
「主人の銀一すらも?」
「そうなんです」
「それは、おもしろい」
新十郎は呟いた。
そして、支度のできた新十郎一行は人形町の現場へおもむいた。それはもう二日目で、一応の調査が終って、ネダもタタミも元におさまり、何事もなかったようになってからだ。
その日は葬式で、身内の者はオカネの遺骸を焼きに出払っており、三人の弟子のメクラだけが留守番をしていた。
新十郎一行はメクラ三人と一しょにスシを取りよせて食べながら、
「目の見えない人はカンが良いというが、あなた方には、隣室なぞに人の隠れている気配などが分りやしないかね」
「そのカンは角平あにいが一番あるが、私らはダメだね」
弁内が答えると、角平が口をとがらせて、
「オレにだって、そんな、隣りの部屋に忍んでいる人の姿が分るかい。バカバカしい」
「ハッハ。