轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

せいざ

星座

有島 武郎

1922(大正11)年5月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 118,460 字 · 235 页

青空文庫

人見は園が格別裕福な書生であるとは思われなかった。が、少なくとも白官舎にまがりこまねばならぬほどの書生ではなく、ここに来たのは星野がいっしょにいようと勧めたからのことであるのを知っていた。それにしても、足りないながらも国許から毎月自分に送ってくる学資をよそに消費しておいて――消費するというと大きく聞こえるが、ほんの少しばかりをおたけとクレオパトラのために消費するだけなのだ――不足を園にぶちかけるのは少し虫がよすぎるようだ。しかしこの場合金がいることだけはたしかなのだ。園が何んと返事をするかと人見はそれに興味をさえかけた。

「だいぶ切迫して必要なの」

とややしばらくして園がはじめて顔を上げて静かに人見を見た。これはまた園があまり真剣に考えすぎたなと思うと、人見には即座に返事をするのが躊躇された。その時ふっと考えついた思案をすぐ実行に移した。彼は懐中を探って蟇口を取りだした。そしてその中からありったけの一円五十銭だけ、大小の銀貨を取りまぜて掴みだした。

「もっともこれだけはあるんだが、これは何んの足しにもならないが、僕の君に対する借金の返済の一部とするつもりで取っておいたんだ。