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げっせかいきょうそうたんけん

月世界競争探検

押川 春浪

「探檢世界秋季臨時増刊 第四卷第三號 月世界」成功雜誌社、1907(明治40)年10月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 8,365 字 · 17 页

青空文庫

さあそれじゃ一刻も早くお在処を探し出して……」

「それにしても方角が判らないから、一まずこの木の落ちていた附近を検べて見たら、も少し何か判然した手懸りがあるかも知れない。」

と東助を先に立てて、先刻焚木を集めた処に行ったが、他に別段変った事もない。向うに出ようとその横の森を通ると、やや広い空地に出た。

「やッ飛行船だ※」

「月宮号※」

二人は驚きの余り思わず声を発した。見よそこには無惨にも日本科学の粋を集めた篠山博士の飛行船月宮号は、微塵となって散らばっている。

東助はこの様を見るより声を挙げて泣きながら、

「若旦那様、この様子じゃもう篠山の旦那様は、とても助かりっこはありません、この様子を申し上げたら、さぞ嬢さまは吃驚して気絶してお終いなさるでしょう。若旦那様どうしたらようがしょう。」

「しかしまだそう落胆するには及ばない。如何にも飛行船はこの通り壊れて終っているけれど、叔父さんのお姿が見えない処を見れば、どこか他に安全な処におらるるに違いない。その上助手の杉田も一伴だのに、二人ながら居ないとすればきっと、この附近に逃れておらるるだろう。」

と力をつけながら、