轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
むらのせいこうしゃ
村の成功者
佐々木 邦
「現代」1928(昭和3)年9月~1929(昭和4)年2月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 40,883 字 · 84 页
と卓造君はお父さんの態度が不安で溜まらない。
もう一人落ちつかないのは田川の睦さんだった。些っとも凝っとしていないで、出てばかり歩く。
「何うも仕事が手につきません」
「仕事なんかないじゃないの」
とお母さんが笑った。
「それじゃ足が地につきません」
「兎に角、遠くへ出掛けちゃ困りますよ」
「村丈けです」
と睦さん、信用がない。角町や○○町は銀行不首尾以来お法度になっている。お父さんを見送りに行った帰りも、卓造君が一緒だったので漸く日のある中にお神輿を上げたくらいだから、常に警戒を要する。
田川は昔古来だ。この二三代で身上を拵えた宗像や安藤とは格式が違う。村内のものは睦さんを見かけると、
「若旦那様」
と呼びかけて腰が低い。今は何うでも先祖代々が恩を受けている。睦さんはその一人々々に向って、
「おい。面白いことがあるよ」
と吹聴した。
「この度はお芽出度うございました」
と皆水力電気の成功を評判に聞いていた。
「いや、そればかりじゃない」
「へゝえ」
「今に村中がでんぐり返る。ハッハヽヽヽ」
と睦さんはこれを言いたくて出て歩いた。親類のものがお祝いに訪れても、
「面白くなって来ましたよ。