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とうざいりょうぶんめいのちょうわをろんじてていこくのしょうらいにおよぶ
東西両文明の調和を論じて帝国の将来に及ぶ
大隈 重信
東京神田共立女子職業学校で開催された講演会における講演、1916(大正5)年11月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 6,787 字 · 14 页
独立の気象をあくまでも発揮し、他の物を取入れると同時に、一層自己の独立的存在を堅固に築き上げねばならぬ。町村の自治、国家の自治、即ち立憲政治を完全にしなければならぬこととなった。これ皆欧州文明の長を取って日本在来の短を補うに努めて来た結果である。努力さえすれば英米の富にも対抗し得るのである。而して勢力をなすためには文明を取入れてこれを調和せねばならぬ。されば一層多く学び、多く努力する必要がある。即ち夜を以て昼に継ぐという努力をしなければならぬ。ある意味からいえば、即ち人間が生れながらの点から考えれば、文明国の小児も野蛮国の小児も皆同一である。生れた所を出発点とすれば人は皆同一である。しかし遺伝と境遇との力は大である。故に学び且つ努力すべし。日本には由来創造乃至発見なるもの少なし。また日本人には大著述なし。故に今日はなお欧米の文明を学ぶ時代で、夜を以て昼に継ぐ努力がなければならない。
ここに於てか、学術の研究は目下の急務である。而して学術の研究には何よりもまず語学に通じ、即ち英仏独等、その他各国の国語に通ぜねばならぬ。然るに一個人にして各国語に通ずるということはなかなか望み得られないことである。