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えどかとうきょうか

梵雲庵雑話

淡島 寒月

淡島寒月『梵雲庵雑話』。同一底本的分册已合并为一书。收入:江戸か東京か、明治十年前後、銀座は昔からハイカラな所、寺内の奇人団、亡び行く江戸趣味、土俗玩具の話、活動写真、梵雲庵漫録、諸国の玩具、我が宗教観、凧の話。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 33,841 字 · 73 页

青空文庫

六

荒々しいといえば、五月人形の内、鍾馗にしろ金時にしろ、皆勇ましく荒々しいものだが、鍾馗は玄宗皇帝の笛を盗んだ鬼を捉えた人というし、金時は今も金時山に手玉石という大きな石が残っている位強かったというが、その子の金平も、きんぴら牛蒡やきんぴら糊に名を残したばかりか、江戸初期の芝居や浄瑠璃には、なくてはならない大立者だ。この浄瑠璃を語り初めた和泉太夫というのは、高座へ上るには二尺余りの鉄扇を持って出て、毎晩舞台を叩きこわしたそうだが、そんな殺伐なことがまだ戦国時代の血腥い風の脱け切らぬ江戸ッ子の嗜好に投じて、遂には市川流の荒事という独特な芸術をすら生んだのだ。

荒事といえば二代目の団十郎にこんな逸話がある。それは或る時座敷に招ばれて、その席上で荒事を所望されたので、立上って座敷の柱をゆさゆさと揺ぶり、「これが荒事でございます」といったら、一同喝采して悦んだという事が或る本に書いてあった。

七

印地打が朝鮮渡来の風習だという事は前に言ったが、同じ節句の柏餅も、やはり支那かもしくは印度あたりから伝えられたものであろう。というのは、今でも印度辺りでは客に出す食物は、大抵木の葉に盛って捧げられる風習がある。