轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ぼしじょじょう
母子叙情
岡本 かの子
「文学界」1937(昭和12)年3月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 77,355 字 · 153 页
或いはぶんなぐってたかもしれやしねえ」
「おやおや、まるで不良青年みたいだ」
「自分だって不良少女のように男のあとなんかつけたくせに」
「じゃあ、私不良少女として不良青年に見込まれた妥当性で、あなたと仲好しにされたわけなのね」
その時、眼路の近くに一重山吹の花の咲き乱れた溝が見えて来た。規矩男はその淡々しく盛り上った山吹の黄金色に瞳を放ったが、急に真面目な眼をかの女に返して、「あの逸作先生は、そんなお話のよく判る方ですか」とかの女に聞くのであった。
「ええ、判る人ですとも」
「あなた先生を随分尊敬していらっしゃるようですね」
「ええ、尊敬していますとも」
「先生は見たところだけでも随分僕には好感が持てますね……僕、先生が感じ悪い方だったら、あなたもこんなに(と云って規矩男はまた赫くなった)好きになれなかったか知れませんね」
「ではうちの先生も、あなたが私と仲好しになった妥当性の仲間入りね」
「序にむす子さんも」
「まあ、ぜいたくな人!」
「ええ、僕あ、ぜいたくな人間……ぜいたくな人間て云われるの嬉しいな。どんなに僕の好きな顔や美しい情感や卓越した理智をあなたが持ってたって、嫌な夫や馬鹿な子供なんかの生活構成のなかで出来上っているあなただったら、或いは僕は……」