轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
さばくのこと
沙漠の古都
国枝 史郎
「新趣味」博文館 、1923(大正12)年3月~10月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 110,076 字 · 220 页
それは意外にもあの詩であった。
古木天を侵して日已に沈む
天下の英雄寧ろ幾人ぞ
此の閣何人か是れ主人
巨魁来巨魁来巨魁来
この詩を聞くとラシイヌはいまいましそうにこう云った。
「心配した通り袁更生めがダイヤル族を手なずけて旨く味方に引き入れたらしい。海賊の一味が加わったからには、ダイヤル族のあの陣地は容易に抜くことは出来ないだろう。仕方がないから僕らの方でも堅固な砦を築くことにしよう」
こうしていよいよ両軍の間には持久戦の準備が始められた。
二十六
(張教仁備忘録)……どこから私は書いて行こう? 私の頭は乱れている。何んと云って私は説明をしよう? 私は全く五里霧中だ……ラシイヌ探偵の親切で一旦奪われた紅玉を阿片窟から奪い返して燕楽ホテルへ連れ戻ったのもほんの一時の喜びであった。ある日私の目の前で彼女は窓から飛び出して再び行衛を晦ましてしまった。袁更生の邪教に誘われてふたたび犠牲になったのだ。それからの私は狂人であった。袁更生の行衛を追って北京から上海へ下って来たのも紅玉を取り返したいためであった。しかしどのように探しても紅玉の行衛は解らない。私はとうとう諦らめて南洋に向かって去ろうとした。