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わたしのりれきしょ
浅沼稲次郎 私の履歴書ほか
浅沼 稲次郎
浅沼稲次郎『浅沼稲次郎 私の履歴書ほか』。同一底本的分册已合并为一书。收入:私の履歴書、浅沼稲次郎の三つの代表的演説、まあまあ居士の弁。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 46,264 字 · 91 页
早大在学中、ふと足尾銅山のメーデーに参加したことが、私を鉱山労働運動に結びつけた。当時の足尾銅山には石山寅吉、高梨二夫、高橋長太郎、可児義雄など優秀な労働運動家がおり、日本鉱夫組合本部にも麻生久、加藤勘十、佐野学などの人がいて、私は鉱山労働運動に強くひきつけられた。以来、足尾銅山、小坂鉱山、花岡鉱山、阿仁銅山、別子銅山等の労働争議に参加した。そのうちで特に印象が深いのは大正十二年の秋田の阿仁銅山の争議である。
阿仁銅山の現地から鉱山労働組合本部へ首切りがあった旨の通知があったので、私は高梨君とともに現地に行った。阿仁銅山に到着し、鉱夫長屋の一室で作戦をねっていると、夜中の一時ごろと思うが、突然会社側のやとった暴力団が鉱夫長屋に押しかけてきた。暴力団はワイワイわめきながら、長屋を取巻き、石を投げたり、竹槍で無茶苦茶についてまわる。私はこれはヤラレたと覚悟したが、その時、私服の警官が入ってきて『君たちの生命は保障できないから、警察まできてくれ』という。私たちは負けてなるものかとがんばっていたが、騒ぎはますます激しくなるばかりなので、裏口から山の中へ逃込んだ。