轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

うかぶひこうとう

浮かぶ飛行島

海野 十三

「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1938(昭和13)年1月~12月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 124,009 字 · 249 页

青空文庫

そして料理人の手をぎゅっと握ってふった。

「ああ――ああ、わたし耳、ためため、大きい声きこえる、小さい声きこえない。わたし耳、ためためあるよ」

なんだ、この料理人は耳が遠いのか。

杉田は、やむを得ず、号令をかけるような声で、

「きのうこの店に大きな紙包をあずけていった川上機関大尉は、どこにいられるか知らんか。皆にも聞いてくれ」

「ためため、あなた声、小さい。もっともっと大きい声するよろしいな」

「なんだ。声の大きい方じゃ、艦内でひけをとらぬのに、あれでもまだ小さいというのか」

杉田二等水兵は、又料理人の耳に口をつけ、割れるような大声で、同じことをくりかえした。

すると料理人は、はじめて合点合点をしてうなずき、傍ににやにや笑っている中国人ボーイに、なにか早口でたずねる様子だったが、又杉田の方を向いて、

「――川上大尉、誰も知らない。あなた、誰あるか」

「俺か。俺は大日本帝国の水兵で、杉田というんだ」

「すいへい。すきたあるか。ちょとまつよろしい」

料理人は、またボーイと早口で話し合い、

「すいへい、すきた。なに用あるか。にっぽん軍艦出た。すいへいおる、おかしいあるよ」