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かやくせん
火薬船
海野 十三
「大日本青年」(「浪立つ極東航路」のタイトルで。)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 61,552 字 · 124 页
そこへ、当直の二等運転士が、注進のため、船長室へとびこんできた。
「船長。いよいよ来ましたぜ。船長ノルマンが、七八人ひきつれて、船長に会いたいといってやってきました。竹見の奴も、いけしゃあしゃあと、案内に立っていやがるんです」
「なに、もうノルマン一行が来たか。おい、事務長。ここはいいから、お前がすぐいって、応接しろ」
そういっているところへ、ノルマン以下は、竹見を先に立てて、つかつかと、船長室へふみこんだ。
「おい、竹。どれが船長だ」
竹見は、唇をぎゅっとかんで、無念そうにノルマン船長の命令を、きいている。
「そこにすわっているのが、虎船長です。両脚がないんだから、椅子から下りて、気をつけをしろなどとは、いわないようにねがいますよ」
「ふん、そうか。わしは、足のない船長に、用事をいいつけようとはおもわない。新しい船主のフランス氏も、同じことをいっていられるよ」
ポーニン氏は、眼をぎらぎら光らせながら、虎船長の、こしから下を、見ていたが、
「なるほど、これじゃあ、船長のやくめをやってもらうのは気のどくだ。よろしい。この船は、貨物ぐるみ、一千五百フランで買うことにして、このロロー氏を、新たに船長に任ずる。