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ばくやくのはなかご
爆薬の花籠
海野 十三
「少女倶楽部」1940(昭和15)年6月~1941(昭和16)年6月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 101,908 字 · 204 页
自動車の警笛がきこえたとみえて、玄関の扉があき、中からきちんと身なりをととのえた日本人のボーイが、とんででてきた。
「さあ、ここが、わたくしの邸です。おはいりください」
ニーナは、ひじょうな愛嬌をみせて、房枝にいった。
ターネフは、運転台からとび下りるようにして、ボーイになにかを叫んだ。
ボーイは、それをきくと、あわてて玄関の中へとびこんだ。彼は、またすぐ、中からとびだしてきた。彼のうしろには、たくましい数名の外人ボーイがしたがっていた。そして自動車の扉を開いて、まだ呻っている黒川団長のからだを、皆して、しずかに担ぎだしたのであった。
房枝も、そのあとにしたがって、玄関をはいっていった。
中は、見事にかざられた大広間であった。
ニーナは、房枝をまねいて、その隅にある小さい卓子へ案内した。
その卓子のうえには、電話機がのっていた。ニーナは、受話器をとって、廻転盤をまわした。
しばらくして、相手が出てきた。ニーナは、英語で早口に喋る。ドクトル・ワイコフという名が、しきりに出てくる。
「では、すぐにお出でをお願いしてよ。こっちは、皆でしんぱいしているのですからね。