轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
06 一九三九年(昭和十四年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 374,755 字 · 745 页
変な、世界が変ったような、異様な感情ね。盛夏アルプスなんか登って万年雪を見るとき、こういう感じがするのでしょうね。もっと大規模に。私はそうだとすれば、夏はやはり夏らしいのがすきだろうと思います。大変妙ですもの。すぐには馴れられない。
湯元でお母さんは御入浴。御飯。ここでは鯉の洗いと鯉こくを出しましたが、お母さんこれもやはり「旅にしあれば」召上った由。洗いに至っては、こうしても食べられるものかと感歎していらした。私はやはり北ですね。鯉はすきよ、洗いも。中禅寺へ二時半近く下りて来たら、お母さん、日光は一泊するのが実によいが一泊で十分とのことでした。食べ物の関係から。宿やなんか同じようですものね。たしかにそういうところもある。
華厳滝のそばから、話の種にケーブルカアにのろうということでしたが、大層な列を見てヘキエキして馬返しまで同じ自動車で下り、あと電車で駅。八時すぎ無事御帰館。
お母さんの話題は一きわ内容豊富に、おなりです。東宝で「忠臣蔵」を御覧になり、今夜歌舞伎を御覧になり、随分お話の種は粒揃いです。多賀ちゃん、毎日ハガキで家の様子知らして来るので、御安心です。