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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
06 一九三九年(昭和十四年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 374,755 字 · 745 页
醤油もビンと引かえでないとないというわけで、やはり工夫がいるというわけです。
なかなか珍しい家政状態です。紙の制限で雑誌の原稿はいずれも縮少でしょうし、出版一般がどうなるか。長田秀雄の長い戯曲へ稿料つけて『新潮』はかえした由。作家の心持は、稿料がついて来たからマアいいと云うだけでないから。なかなかいろいろでしょう。
ああ、それから前の(十一月二十八日づけ)お手紙の山口さんのお礼のこと、よくわかりましたから、ちゃんととり計らいます。今明夜、寿江子が泊ってくれます。大いにたすかります。とりあえず用事だけを。かぜをおひきにならないよう、呉々願います。インフルエンザがはやりはじめましたから。ではね。
十二月十日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(封書)〕
十二月十日 午後一時半 第一一二信
ああ、ありがとうね、本当にうれしかった。けさは、八日の〆切りという『科学知識』への「婦人と文化創造」というものをかきかけていて、それから手紙書こうと思っていたところへ、デンポウ[自注31]。よくうって下さいました。すこし熱っぽいのね。体だるくお感じにならないこと? 平静にしていらっしゃい、ね。