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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
06 一九三九年(昭和十四年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 374,755 字 · 745 页
アカコ可愛いの。お見せしたいこと。それから太郎とカルタとったりして。
山口さんくれぐれお礼でした。御用の折はどうぞ、と。うちの障子を、たかちゃんがフヂエを督レイして貼ってくれてさっぱり明るくなりました。昨夜は二人でお餅を切って、すこし話して、十時にねました。今夜はすこしおそくなるでしょうね。
隆二さんの手紙が珍しく来て、「僕のことはなにもなにも案ずるに及ばず。養生専一に」と、云って来て居ります。六年の間に餅菓子を一万個食った男と、ざれうたがあります。年のうちには又かきますが。明日は図書館です。まさか休みではないでしょうね。武麟さん、この前妙なわるくちを云って、こんどは真実味が云々とほめている。(『朝日』)しかしいずれにしろ、俳諧の宗匠の点つけみたいな月評は下らない。木村という人の訳のブルージエを春陽堂がよこし、マフ(手を入れるもの、女の)それをハンケチとかき手套とかき、又もう一つにかいている。こういう訳でよまされるのね、題もかえている。では又おせいぼの手紙は別に。
十二月二十七日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(封書 速達)〕
十二月二十七日 第百十七信