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おうさまのかんしんされたはなし
王さまの感心された話
小川 未明
「まなびの友」1920(大正9)年12月
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 3,390 字 · 7 页
それから、幾世紀はたちました。やがてこの地上をつかさどられた王さまがあります。
王さまは、いたって勤勉な方でありましたから、太陽が出ると働き、そうして、日の暮れるまで働いて、暗くなったときに休むような勤勉なものが、なんでも好きでありました。たとえば、ありをごらんになると、
「ああ、ありは感心なものだ。」と思われました。
また、みつばちをごらんになると、
「ああ、みつばちは感心なものだ。」と思われました。
けれど、王さまは、美しく咲いた花をごらんになったとき、花というものは、いかにも怠け者だと思われました。また、星をごらんなされたとき、星は、ああして輝いて、なんの役にたつのだろうと思われました。また、小鳥がやかましくさえずるのをお聞きなされたとき、小鳥というものは、じつにうるさいものだと思われました。
そのとき、不思議な魔法使いが王さまのもとへ伺いました。この魔法使いは、遠い昔のことでも、またこれから幾千年の後に起こることでも、魔法によって知ることができたのです。
王さまは、さっそく、魔法使いに向かって、
「あの星は、いったいなにものだ。そうして、毎晩なんのために、あんな高いところで光っているのだ。