轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
せいしまんじどもえ
生死卍巴
国枝 史郎
「雄弁」1928(昭和3)年9月~1929(昭和4)年8月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 91,598 字 · 182 页
不意に彼らの一団の上に、華やかな光が輝いた。空を蔽うていた森林が切れて、そこから日の光が落ちて来たからである。と、彼らの一団の中で、雪のように白く輝く物があったが、それは三頭の白馬であった。
しかし瞬間に彼の一団は、輝かしい日の光の圏内から消えて、暗い寂しい物恐ろしい、森林の奥へ消え込んだ。
こうして無二無三に走って行く。
この勢いで走ったならば、四里の道程などは一時間足らずで、走り抜けてしまうことであろう。
そうして曠野へ現われたならば、醍醐弦四郎に力を添えて、宮川茅野雄を打って取って、小枝を奪うことであろう。
「オ――イ! オ――イ! オ――イ! オ――イ!」
しかしこういう呼び声を上げて、白河戸郷の長の娘の、小枝の侍女達の命限りに、曠野を転んだり起きたりして、道程一里の白河戸郷の方へ、小枝が怨敵丹生川平の者に、誘拐されたということを、告げるために走って行っていることに、一方留意をしなければならない。
「オ――イ! オ――イ! オ――イ! オ――イ!」
侍女達は懸命に走って行く。
一人の侍女がまた転んだ。と、衣裳の裾が乱れて、白い脛が現われた。