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しろいくも

白い雲

小川 未明

「お話の木」1937(昭和12)年7月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 7,755 字 · 16 页

青空文庫

「ほら、これが方解石なんだぜ。」

白い石の破片に、他の色とまじって、ひときわ白く光沢を放ち、塩などの結晶のように見えるのです。方解石だけは、割っても、割っても、四角形に割れる特徴を有していました。

「ちょっと、水晶みたいだね。」と、武ちゃんが、いいました。知らない子供たちまで、西山のそばに寄ってきました。その子供たちの手にも、なにか石が握られています。

「これ金でない?」と、その一人が、自分の持っている、石の破片を示しました。

「どれ、そいつは磁鉄鉱らしいな。金は、もっとうす紫色を帯びているよ。」と、西山が、いいました。

「この、ちかちか光るところだけは、銅なんだろう?」と、義ちゃんが、のぞきました。

「そうらしい。」

「僕、方解石を見つけた!」

見ると、敏ちゃんは、石で、石を打って、その部分だけを取ろうとしています。

「君、方解石って、どんなの?」

知らない子供の一人が、よく知ろうとして、敏ちゃんにききました。

敏ちゃんが、教えていると、ちょうど、ゴーッ、ゴーッと風を切って、レールの上を走ってくる、トロッコの音がしました。

「おい、がきども、いたずらするなあ。