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かんごくべや
監獄部屋
羽志 主水
「新青年」1926(大正15)年3月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 5,909 字 · 12 页
山本さんも立上って呶鳴った。
「獣め、口先計達者で、腕力も無けりゃ智慧もねエ、様ア見やがれ、オイ、閻魔ッ、今頬桁叩きやがった餓鬼共ア、グズグズ言わさず――見せしめの為だ――早速片付ちまいねエ」
(五)
山田を始め七人の運命は、何の疑を挟む余地もなく、簡単に、礙滞なく、至極男性的に、明白に処断されたのは勿論である。
一週間後、内務省参事官の一行が、道庁の警察部長を先導に乗込んだ時には、気抜した萎けた被虐待者から、疑惑に満ちた冷眼で視られた丈で、一言の不平も、一片の希望も聴き取れずに引き上げた、而して本省への報告に、
「世間伝うる如き、所謂監獄部屋の虐待惨酷は、精査の結果、之を認むる能わず」
(〈新青年〉大正十五年三月号発表)