轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

もうもくものがたり

盲目物語

谷崎 潤一郎

「中央公論」1931(昭和6)年9月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 75,341 字 · 148 页

青空文庫

のです」と申しましたら、「おれたちの仲間が背中に負ってひとあしさきにこゝを通って行ったはずだ。お前のせおっているおひいさまはいちばん強情で、しまいまでおくがたの袖をつかんではなされなかったのをむりやりに抱きあげて誰かの背中へのせたようだったが、その男はまたお前にわたして自分は火の中へとびこんでしまった。なか/\かんしんな奴だったが、あれはおれたちの仲間ではなかったらしい」と申されるのです。いったい「おれたちの仲間」というのはなんのことかとおもいましたら、上方ぜいがおくがたをうけとるために天守のちかくへしのびよって、ちょうろけんどのゝあいずを待っておりましたのだそうで、いま此のところをこんなにぞろ/\逃げてゆくのは、みんな裏ぎりの一味の者かそうでなければ上方ぜいのひと/″\ばかりなのでござりました。「しかしちくぜんのかみどのはせっかくいくさにお勝ちになっても、めざすおくがたに死なれてしまってはなんにもなるまい。朝露軒どのもあんなしくじりをやったのだから御前のしゅびがよいはずはない。どうせ生きてはいられなかったよ」と、そのおかたはそう申されて、「それでもお前がこのおひいさまをおつれ申している