轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
もうもくものがたり
盲目物語
谷崎 潤一郎
「中央公論」1931(昭和6)年9月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 75,341 字 · 148 页
のは、そんなことから御前のしゅびをわるくなされたせいだと申します。それはとにかく、あのお茶々どのがおとしを召すにしたがってふんべつがおつきなされまして、でんかの御いせいになびかれましたのは、まったく時代じせつとは申しながら、御自分さまのおためにもけっこうなことでござりました。さればわたくしも、淀のおん方と申されるのはあさいどのゝ一の姫ぎみだときゝましたときは、どんなにうれしゅうござりましたことか。おふくろさまがあのようにいつも御苦労をなされましたかわりに、えいがの春がこのお子にめぐって来たのだ、どうか此のおかたゞけはおふくろさまのような目におあいなさらぬようと、たといわが身はあるにかいなき世すぎをいたしておりましても、こゝろは始終おそばにはべっておりますつもりで、そのことばかりおいのり申しておりましたところ、そのうちにわかぎみ御誕生と申すうわさがござりましたので、もうこれでゆくすえまでも御運は万々歳であろうと、あんどのむねをなでゝいたのでござりました。それが、旦那さまも御承知のとおり、けいちょう三ねんの秋に太こうでんかゞおかくれなされ、ほどなくせきがはらのかっせんがござりましてから、またもや世の中がだ