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まひるのおばけ

真昼のお化け

小川 未明

「お話の木」1937(昭和12)年8月

N3 · 进阶 · 新字新假名 · 7,904 字 · 16 页

青空文庫

のぞくと、むずむずと重なり合ったり、ぶつぶつとあわを吹いています。他の一つのバケツには、それこそ奇妙なものが入っていました。真っ黒い色をして、かぶとむしくらいで、頭が大きく、尾の短い、魚に似て魚でないものでした。この奇妙なものは、バケツの中で、たがいに押しくらまんじゅうをして、バケツのまわりに頭をつけています。

「おじいさん、こんな大きなおたまがあるものかね?」と、職人ふうの男がきいていました。

「こいつのすんでいる池は、そうたくさんはありません。これは遠方から送られてきたんですよ。夜になると鳴きます。」

「どういって?」

「ボーオ、ボーオといって、鳴きます。」と、おじいさんが答えました。

「鳴くって、ボーオ、ボーオと、こいつがかい?」

今度は、鳥打帽をかぶった小僧さんが、きいて、たまげていました。

「まるで、自動車の笛みたいだな。」と、職人ふうの男は、笑いました。

「なに、薬品でも飲まして、おたまを大きくしたんだろう。」と、小僧さんが、おじいさんのいったことを真に受けなかったようです。

小さな女の子は、大人たちの間から、おかっぱ頭を出して、バケツを見ながら、