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まひるのおばけ

真昼のお化け

小川 未明

「お話の木」1937(昭和12)年8月

N3 · 进阶 · 新字新假名 · 7,904 字 · 16 页

青空文庫

と、大きな声で答えました。

勇吉は、ちょっと目を光らして、頭をかしげたが、

「ちがうよ、ばったは、泳ぎはしないよ。」と、朗らかに、笑ったのです。

「僕、わからないから教えて。」

とうとう、光一は、降参しました。

「えびさ。きょう僕、学校で理料の時間にならったんだよ。光ちゃんもえびはよく知っているだろう。けれど、そう聞くと不思議と思わない? 僕、えびをおもしろいと思ったんだ。かぶとむしなんかより、えびのほうがずっとおもしろいと思ったんだよ。あした、川へびんどを持っていって、小さなえびを捕ってきて、びんの中へ入れてながめるのだ。」と、勇吉は、おもしろいことを発見したように、いいました。

学校では、一年上の勇吉のいうことが、なんとなく光一にまことらしく聞こえて、珍しいものに感じられました。自分も来年になれば、やはり理科で同じところを習うのだろう、そうしたら、かぶとむしよりもえびがおもしろくなり、えびよりはもっとおもしろいものがあることに気づくかもしれないと思いました。すると、急にこの大きな自然が、貴い、美しい、輝く御殿のごとく目の中に映ったのです。

「光ちゃん、僕、えびをとってきたら、どんなびんの中へ入れると思う? 僕すてきなことを発明したんだよ。