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めがね

眼鏡

小川 未明

「お話の木」1937(昭和12)年9月

N3 · 进阶 · 新字新假名 · 7,487 字 · 16 页

青空文庫

二

そして、義雄が、まだ一ぴきも見つけないうちに、正吉は、三びきも見つけて、義雄に与えました。

「これだけあれば、いいよ。」

「義雄さん、飼っておくの。」と、正吉は、ききました。

「学校へ持っていって、理科の時間に解剖するのだよ。」

「えっ、殺してしまうの?」

正吉は、ぞっとしました。それなら、捕まえてやるのではなかったと思ったが、もうおそかったのです。心の中が、急に暗くなりました。そして、なにもかも、おもしろくなかったのです。

「かわいそうだなあ。」

やった、かたつむりを取り返す、いい智慧が浮かんできませんでした。

「毒びんの中に入れると、苦しまなくて、死んでしまうのだよ。」と、義雄は、心配する必要はないと、いいました。けれど、正吉には、命を取るということが問題なのです。義雄は、びんの中へ、草の葉も入れて持ってゆきました。いつのまにか、かず子さんはいなくなりました。正吉だけ、いつまでも自分のしたことを後悔していました。

二

学校で、正吉は、とりわけ青木、小田とは仲よしでした。三人は、昼の休み時間に、運動場へ出て、木かげのところで話をしていました。

「僕、このあいだ、教室へいったら、ねずみの奴、机の上でパンくずを食べていたのさ。