轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しほんたいへいき
私本太平記
吉川 英治
13 黒白帖
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 116,638 字 · 233 页
肇国論
皇室論
万民論
にわたって、その思想を系譜的に著述した彼の「神皇正統記」は彼の精神の結晶といってよい。
しかもそれは、遠州灘の難破後、常陸にただよいついて、筑波の小田城にたてこもり、四面敵中という境界で書いた陣中の著述である。
剣を筆に代えるでなく、親房は剣と筆を双手にした。
それほどな彼なので、吉野でも、親房はその「正統記」を教科書として少年の天皇に時折の進講を申しあげ、廉子や廷臣たちもまま側で聴講していたことであろう。
それはまた複写もされ、その複本は、九州から奥州の宮方へまでわたっていたろうとも考えられる。しげしげ御所に見える河内の正行なども、親房からじかにその熱烈な思想、哲学、歴史観、戦略、経世などを聞かされては、武家のまわりには知らないこの一偉人につよい景仰を禁じえなかったにちがいない。
彼の「正統記」は、国粋主義の一原典といわれている。日本は神国であるから日嗣の御子は易ることがない、変るべからず、というのが論の骨子だが、
“――神は人をやすくすることを本誓とす。天下の万民はみな神の物なり。君は尊くましませど、一人を楽しませ、万民を苦しむことは天もゆるさず”