轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
かがくほうほうろん
科学方法論
戸坂 潤
「科学方法論」岩波書店、1929(昭和4)年6月25日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 145,035 字 · 284 页
982 a)。
さて学問性は、例えば第一に事物が知覚されるということを其の条件とはしない。何となれば学問性は少くとも物の異同を弁ずる働きに依らなければならないであろうが、之を弁ずるものは知覚に固有な夫々の感官であることは出来ない。凡そ吾々が物に就いてその異同を弁じ之によって或る一個の意見――それは常識的である――を有つことは、個々の感官の働きではなくして、云うならば心の働きでなければならないであろう。そこでこの心の働きである意見(ドクサ)は学問性の条件となることが出来るのであるか。少くとも虚偽な意見は之に耐えることが出来ない、ただ正しき意見だけが之に耐え得るように見える。併し又正しき意見も直ちに真の知識を齎すことは出来ない、人々はみずから目撃したことのないものに就いても、ただ他の人々から聞き教えられた処に基いて、一つの意見を而も正しき一つの意見を有つことが出来るであろう、けれどもその正しき意見が真の知識であることが保証されているとは限らない。処が学問性は無論真の知識の一つの性質でなければならないであろう。そこで学問性の条件は単に正しき意見ではなくして、その意見が何故正しいかを語り説明することが出来るのを必要とする。